2026年(令和8年)2月議会 一般質問

2026年(令和8年)2月議会における一般質問と答弁の要旨を掲載します。

紀伊半島の観光振興について

1)吉野熊野国立公園90周年を振り返って

吉野熊野国立公園が指定されて90周年を迎えるにあたり、この節目を記念に終わらせるのではなく、自然を守りながら地域の元気にもつなげていく取組をさらに進めるべきではないか

答弁

(知事)吉野熊野国立公園は、この90年の間、和歌山県の豊かな自然を守るうえで大きな役割を果たしてきた。また、地域に根づく歴史や文化、信仰も守り続けてきた。世界遺産やジオパーク、温泉などの観光資源を通じて、地域経済の発展にもつながってきた。今後も、美しい自然の恵みを次の世代に引き継げるよう、自然環境の保全と地域振興の両立をさらに進めていく。

2)紀伊半島3県が連携したDMOの設立について

和歌山・三重・奈良の3県で進めている紀伊半島DMOの設立について、今どこまで話が進んでいるのか

答弁

(地域振興部長)海外からの観光客、特に欧米やオーストラリアなどからの誘客を進めるには、和歌山県だけでなく、三重県や奈良県と一緒に広い地域で取り組むことが大切だ。現在は、観光庁の事業を活用し、旅行商品の造成や情報発信などに取り組んでいる。今後は、事業終了後も観光需要を呼び込み、地域への投資を続けられるよう、3県で連携したDMOやDMCの早期設立を目指して協議を進めていく。

3)世界ジオパークの認定に向けての取り組みについて

吉野熊野国立公園90周年や世界遺産登録20周年などを追い風にして、世界ジオパークについても紀伊半島全体での認定を目指すべきではないか

答弁

(知事)南紀熊野地域は、独特の地形や景観に加え、熊野信仰、食、温泉などの魅力をあわせ持つ大切な地域であり、紀伊山地の霊場と参詣道や吉野熊野国立公園の景観も、将来に引き継ぐべき貴重な財産。これまで市町村や環境省、地域の関係者と連携し、日本ジオパーク認定やジオパークセンターの開設などを進めてきた。今後、紀伊半島全体での認定を目指すには、日本ジオパークの再認定や関係者の思いも踏まえる必要があるが、地域の魅力を世界に発信し、地域振興につなげていく。

ツキノワグマ対策について

1)これまでの経緯及び今後の取り組みについて

県内でツキノワグマの目撃が増え、住民の不安が高まる中、県が保護から管理へ方針を変えた経緯も含め、今後どのように対策を進めていくのか

答弁

(知事)令和6年度の生息数調査で、紀伊半島のツキノワグマは推定467頭となり、環境省が示す管理の目安を上回ったため、保護から管理へ方針を切り替えたとしている。緊急時に銃で対応するための訓練も、田辺市や紀美野町、九度山町で行い、市町村や警察、猟友会との連携を強めている。今後は訓練を県内全域に広げ、実地訓練や市町村支援、経験者による研修会も進め、県民の安心・安全を最優先に実効性ある対策に取り組んでいくとしている。

県内中小企業への支援について

人件費増加に伴う企業の収益状況への影響、収益の持続的な確保に向けた支援について

賃上げが続く中で、中小企業の経営が厳しくなっていないかを確認するとともに、物価高やエネルギー価格の上昇、価格転嫁の難しさも踏まえ、事業者が安定して利益を確保できるような支援が必要ではないか

答弁

(商工労働部長)県内調査では、賃上げの余力が「あまりない」「全くない」と答えた事業者が64.3%に上っている。また、賃上げを予定している事業者のうち65.0%が、人件費の増加による収益悪化を心配している。和歌山県内でも、経営が厳しい中で賃上げを行わざるを得ない事業者が少なくないと認識している。
(知事)中小企業は、和歌山県の経済や雇用を支える大切な存在である一方、物価上昇やコスト増の影響を大きく受けているとしている。そのため、一時的な支援金ではなく、物価上昇に負けない賃上げにつながる取組が重要だと考えている。具体的には、国の交付金を活用した「わかやま賃上げ環境整備支援パッケージ」により、生産性向上のための設備投資支援、国の助成金への県独自の上乗せ、価格転嫁を進めるためのセミナーやワークショップ、商工会などの伴走支援の強化を進め、中小企業の安定した収益確保を後押ししていく。

ドクターヘリの運航について

今後の和歌山県のドクターヘリの運航、近隣府県による相互応援体制の維持、関西広域連合管内の要請に対する本県の対応について

来年度の和歌山県ドクターヘリの運航は安定して続けられるのか、また、大阪府と徳島県でドクターヘリの運航確保が難しい中、和歌山県への影響や他府県からの要請にどこまで対応するのか

答弁

(福祉保健部長)運航事業者のヒラタ学園は、来年度から運航する機体数を減らすことで、より適正な人員配置ができる見込みであり、その結果、和歌山県ドクターヘリの安定運航が期待される。

■応援体制について

(知事)大阪府と徳島県のドクターヘリは来年度の運航確保ができておらず、和歌山県がこの2府県から応援を受けることは難しくなる見通しである。一方で、奈良県と三重県のドクターヘリは引き続き運航されるため、相互応援体制そのものは維持される。東牟婁地域では奈良県と三重県、それ以外の地域では奈良県からの応援によるカバーが見込まれており、最低限の安全網は保たれるとしている。

■他府県要請への対応

(知事)これまで大阪府や徳島県からの要請件数は多くなく、和歌山県ドクターヘリで対応できていた。
来年度以降は、まず県民の命と医療体制を守ることを最優先にしながら、両府県には和歌山県以外の搬送手段の確保や安易な要請の抑制を求めた。その結果、優先的に対応する地域を限った形での要請となっており、推計では大阪府からの要請はゼロ、徳島県からは20件程度を見込んでいる。こうした状況を踏まえ、今後も必要な応援を続けながら、関西全体の救急医療体制の維持に努めていく。

議事録

議事録(和歌山県議会HP)へリンク

https://www.pref.wakayama.lg.jp/gijiroku/d00222250.html#r08_2gikai_04gou_01